子育て座談会
VOICES
子どもがいるからこそ、生き生きと働ける。
そのためにも、周囲への配慮と社内外の理解が必要
そのためにも、周囲への配慮と社内外の理解が必要
子育てをしながら働くことが当たり前の時代。
一方で、子育てと仕事の両立は、工夫が必要なのも事実だ。
MRAで子育てをしながら働く社員は、一体何を思い、日々奮闘しているのだろうか。
率直な実態と意見を語ってもらった。
一方で、子育てと仕事の両立は、工夫が必要なのも事実だ。
MRAで子育てをしながら働く社員は、一体何を思い、日々奮闘しているのだろうか。
率直な実態と意見を語ってもらった。
赤塚 幸恵
社会システム事業部
インフラ情報チーム
2009年入社
都市環境科学研究科 地理環境科学専攻 修了
自動車や交通などに関する調査を担当。国の施策に関わる業務に携われることにやりがいを感じつつも、現在は育児の時間を大切にするため、時短勤務制を利用中。1歳の女の子の母。
Sachie Akatsuka
野口 真路
マネジメント事業推進部
部長
2002年入社
工学部 生物科学工学科 卒
マネジメント事業推進部の部長を務める。社会との密接なつながりを感じる業務が多く、自分の業務成果が微力ながらも社会で活かされていることを実感できるところにやりがいを見出す。2歳と0歳児の男の子の父。
Shinji Noguchi
久間 詩奈子
技術・安全事業部
科学技術政策チーム
2013年入社(キャリア入社)
人文社会学研究科 ドイツ語ドイツ文学専攻 修了
原子力・エネルギーに関する政策・動向調査を担当。社会にとっての重要課題であるエネルギー問題に取り組むことにやりがいを感じる。同時にステークホルダーの多い分野であることに難しさも実感。小学校4年の男の子と小学校2年の女の子の母。
Shinako Kuma
01
働き方を選び、家族で充実した生活を
自己紹介を兼ねて、家族構成など教えてください。
野口
妻と男の子2人の4人家族です。子どもは長男が2歳で次男は0歳ですね。妻もMRAの社員で、現在は育児休業中(以下、育休)です。最近ようやく子どもたちが旅行へ行けるようになったので、趣味の旅行を再開しました。
久間
うちは長男が小学校4年生で長女も小2なので、一緒に登山に行ったりしています。10月には大菩薩峠に登ってきました。
赤塚
うちの娘も外に出るのが好きですね。1歳なので、休みの日はほぼ公園で一緒に遊んでいます。私は、できるだけ子どもとの時間を大切にしたいので、10時~15時の時短勤務制(以下、時短)を利用しています。時短には勤務時間固定式とフレックス式があるのですが、毎日の始業・就業時間を明確にしたかったので、固定式を選びました。
久間
私は下の子が1歳のときにMRAに転職してきました。時短を利用しようか迷いましたが、幸い夫がフレックス勤務で時間の融通が利きましたし、両親も同じマンションに住んでいたので、フルタイムのフレックス勤務制を選択しました。でも、できるだけ残業はしない働き方を心掛けています。
02
管理職から率先し制度利用を
出産・子育てのために利用した制度について詳しく教えてください。
赤塚
出生前検診(妊婦健診)休暇や産前産後休暇、育休を利用しました。また、子どもはいつ熱を出すかわからないので、有給休暇積立制度(※)があるのは助かっています。2年で失効する有休を子どもの看病などで使えますから。今は月に1回ほど子どもが熱を出しているので、利用させてもらっています。久間さんは、お子さんが小学生になっていますが、どんな制度を利用していますか?
※「有給休暇積立制度」:当社の年次有給休暇に関連する制度。法定では2年間で失効する未取得の年次有給休暇について、さらに2年間、出産・育児、私傷病、家族の看護・介護などの目的で利用できる。
久間
フレックス勤務制をフル活用して、日によって遅めに出社、早めに退社しています。短時間の学校行事や子どもが体調を崩して通院するときなどは、在宅勤務制度も利用しています。自宅が遠く通勤時間が長いので、1時間の所用のために半休を取ったり、職場、家の移動をしたりせずにすむのはありがたいですね。野口さんは、育休を取りましたよね?
野口
ええ。短期間ではありますが、長男と次男、それぞれの時に育休を取得しました。MRAで育休を取得した男性は、私が初めてでした。
久間
どうして、取ろうと思ったのですか?
野口
子どもが産まれるとき、一緒にいたいという自分の想いが一番の理由でしたが、もう一つ、会社としても男性が育休を取得するという前例が必要だと考えたからです。
久間
確かに。特に野口さんのような管理職の方には、率先して育休を取ってほしいですね。上の人が取れば、下の人も取りやすくなります。
赤塚
取得したとき、周りの受け取り方はどうでした?
野口
「どうして?」と感じた人は少なからずいたと思います。「奥さんに任せられないの?」という人も。でも、最近は、世の中も変わってきて、理解してくれる人も増えています。何より、私が取得したことで、男性社員でも育児のために休みを取ることは当然、という雰囲気になってきたことが嬉しいですね。
03
子どもと仕事の折り合いに難しさ
子育てと仕事を両立する上で「大変なこと」と、「良かったこと」を教えてください。
野口
私は管理職なので裁量は大きいのですが、「公」の側面が強くなる中、「私」をどこまで出していいかのバランスに常に悩みます。特に「急な業務」と「急な子どもの発熱」のどちらを優先するかは究極の選択ですね。前もって分かっていれば、ある程度の調整はできるのですが、急なことだと、どうしても調整できないことがあります。自宅からテレビ会議で打ち合わせに参加、ということもありました。
久間
朝は特にバタバタしすぎて、何が理由でバタバタしているのか把握できなくなることもしばしば......(笑)。これから子どもが中学、高校と成長していき「やらなければならないこと」が増えていくことを考えると、どこまで子どもに時間を割いてあげられるのか、難しさを感じています。諸先輩方にアドバイスをいただきたいところです。
赤塚
時短だと、重要な打ち合わせや会議に参加できないことが多いです。ほかのメンバーが会議の内容をまとめて共有してくれるので、とてもありがたいのですが、メンバーの時間を割かせていると思うと申し訳ない気持ちもあります。良かったことは、何といっても、子どもがいることですね。大変なこともありますが、すべてが可愛い。後で後悔はしたくないので、育児の時間を大切にしていきたいと思っています。とはいえ、育児に行き詰まることも。そんなとき、仕事が息抜きになっています。仕事で一人の時間を持つことで気持ちのバランスがとれたりするんです。
久間
それはありますね。他のことでいうと、強制的にリア充になれます(笑)。何もない日なんてありませんから。夫婦で、子どものこと、家のことを一緒にやれているという実感もありますね。
04
子どもがいるからこそわかる喜びと社会の認識
野口
私の父親は仕事優先というタイプで、私もそんな父の背中を見て育ってきたので、子どもと接するイメージがなかなか持てませんでした。今では信じられませんが、昔は「子どもは面倒くさい」と思っていたくらいです。でも、生まれた息子を見たら、そんな心配は必要ありませんでした。下の子は最近ようやく表情がでてきたところで、お兄ちゃんと戯れている様子が可愛いくて仕方ありません。あれ、何の話でしたっけ?
久間
両立する上で良かったことです(笑)。
野口
そうでした。つまり、子どもが生まれたことで、社会を見る目が大きく変わりました。それまで見えていなかった社会課題、例えば、子育て環境に関することや、仕事と育児を両立する難しさなど、より身近なこととして考えるようになりました。
05
明確な線引きと、社内外への理解を
子どもができたことで、仕事の進め方や仕事に対する意識は変わりましたか?
野口
有給休暇も計画的にとらないといけないなど、大きなスパンでプライベートとのバランスを考えるようになりました。
赤塚
時間に対する意識とその使い方ですね。帰宅したら子どものために時間を使いたいので、仕事は持ち帰らないようにしています。そのため、いかに優先順位をつけて効率よく業務を進めていくか、すごく意識するようになりました。急きょ、仕事を休まなければいけないときのために、自分の作業内容をほかのメンバーに共有するようにしています。
久間
「ここまではできます」と示すことも大切ですね。できるかもしれないと引き受けた後で、時間の調整ができずに期限に間に合わないとなると、結局周りの人に迷惑をかけてしまいますから。ただ、ここまでできるということは、「ここからはできません、お願いします」ということでもあるので、周囲の人との関係性ができていないと協力してもらえない可能性もあります。要は、日頃からどれだけコミュニケーションをとって、お互いの状況を理解し合えているかが大切なんだと思います。
野口
そうですね。そしてこれは社内に限らず、お客様との関係でも同じことが言えると思います。突発的な事情で、お客様との予定をリスケしていただけないかとお願いできるかどうかも、お客様に信頼していただけているかどうかで変わってきますからね。
06
子育ても仕事も当たり前にできるフレキシブルな会社に
子育てしながら生き生き活躍する場として、
今後、MRAにはどのような会社であってほしいと思いますか?
久間
私は夫がフレックス勤務制など、協力し合える環境にいますが、そんな人ばかりではありません。だから、時間休暇など、よりフレキシブルな制度が必要かもしれません。
赤塚
一般社員も働き方を選択できるようになるといいと思います。不公平感が出ないように、子育て中ではない社員へも支援を行うとか、給与形態にバリエーションをもたせるとか、ですね。
野口
MRAは若い人が多く長年未婚率が高かったのですが、最近は結婚・出産というライフステージを経験する社員が増えてきています。特に、うちの部署は子どものいる社員が多いせいか、子どもの都合で休みたいと言いやすい雰囲気があります。この雰囲気を会社全体に広めていければいいですね。また、育児のためだけでなく、社員一人ひとりが自分らしい生き方を実現できるよう、より自由度の高い働き方をできる会社になれば、結果的に育児しながらの勤務への理解につながっていくのではないかと思います。
〜最後に〜
MRAでは、年々、社員数が増加する中で、出産や子育てをしながら働く社員も増えてきています。会社としても、社員がそれぞれのライフステージや家庭事情に合わせて、生き生きと働き続けられるように、これからも各種サポート制度の充実をはじめ、働く環境づくりの改善に取り組んでいきます。