世界初!中性子による岩石膨張の線量率効果を確認 ――原子力発電所の長期運転安全評価への貢献――
2025年1月28日
原子力発電所の長期運転において、コンクリート構造物の安全性は重要な評価項目の一つであり、放射線の照射影響を受ける部材では、コンクリートに用いる岩石鉱物の膨張による変質が議論されています。
当社研究員が所属する研究チームは、世界で初めて異なる中性子束での中性子照射による岩石鉱物の膨張を評価し、線量率(単位時間あたりの放射線の量)が低いほど膨張量が小さいことを明らかにしました。また、実際の原子炉における生体を守るためのコンクリート壁の鉱物膨張を予測すると、従来の実験で得られた膨張量よりも小さく、1/10以下に収まる可能性が示されました。
これらの知見は、原子力発電所の長期安全性評価への貢献が期待されます。